君へ。
呆れたようにゆうちゃんはｱﾀｼを眺めている。


｢まぁ、だいたい原因は分かるけどねー｣


その言葉にドキリとした。
それを見逃さなかったのかゆうちゃんはニヤリとして言う。


｢……木田ｸﾝやろ？｣

フフッと笑うゆうちゃんからいたたまれなくなって目をそらした。

バレてたのか……。めっちゃ恥ずかしいやんけ（笑）


何を隠そう。最近のｱﾀｼは何をするにも木田ｸﾝを気にしている。



木田ｸﾝに少しでも可愛く見られたくて。
木田ｸﾝに少しでもちゃんとしてるｱﾀｼを見てほしくて。
木田ｸﾝの好みに少しでも近づきたくて。



最近こればかりだ。
自分でもおかしぃって思うけど、ダメなんだ。


結構重症かもしれない。


だって木田ｸﾝはいつもカッコイイんだもん。
それに見合うくらいの女になりたい。


…変かな。

こんな気持ちになるのって。



少しの間黙っていたｱﾀｼにゆうちゃんは、


｢乙女だね〜｣
と言って席を立って行ってしまった。
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