君へ。

迷い

そんなある日の出来事。
信じられない事が起きた。


｢梅田ｻﾝ今日はもう上がり？｣

帰ろうとしているｱﾀｼに藤本ｻﾝが話しかけて来た。

『はい！もう帰りますよー』

｢じゃあさ！俺も上がりだから飯行かへん？｣

『えっ！ご飯ですか！？』
ｱﾀｼは突然の誘いにびっくりする。しかも男の人に誘われたのは初めてでどう返したらいいのか困惑した。


｢うん！腹減ってさー。家でも一人だし、奢るから付き合ってよ！｣



……一人なのかー。それは寂しいな。


『いいですよ！ｱﾀｼでよければ』

｢やった！じゃあ俺の車乗り？帰りはまた会社まで送るから｣

『はーい、じゃあお邪魔します』

ｱﾀｼは恐る恐る藤本ｻﾝの車に乗り込む。藤本ｻﾝの車はＢbの黒。
何とも藤本ｻﾝらしい。
車内もアジアン系の飾り物が多く音楽もｱﾀｼの好きそうなのが流れていた。


『あーこれカワイイ！』
ｱﾀｼは置物を物色してはきゃあきゃあ言っていた。


｢梅田ｻﾝもアジアン系好きなん？｣そんなｱﾀｼに藤本ｻﾝは笑いながら横目で聞いて来た。

『ｱﾀｼは基本ポップなんですけど、アジアン系も好きです！』
ｱﾀｼの部屋は一般の女の子の部屋ではなく、カッコイイ布やＴシャツを飾ったりしていた。
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