秘密ごと
プルルルル‥プルルルル
「はい。」
何回目かのコールでお兄ちゃんは出た。
「もしもし、お兄ちゃん?千晴だけど、今学校終わって今から倉庫に向かうんだけど、間に合わないかもしれないから迎えに来てくれない?」
お兄ちゃんは数秒も迷わず答えた。
「わかった。学校の近くの公園で待っとけ。あ、特効服は持ってるか?」
「わかった。
特効服?持ってるよ。」
「じゃあ、公園のトイレで着替えとけ。倉庫着いたら着替える暇なんてないからな。」
「わかった。」
「じゃあな。」
そうして電話は切れた。
倉庫からここまで車で20分くらいかな。
私は公園へと急いだ。
‥よしっ!
着替え終わったし、ベンチにでも座っとくかな。
それから20分くらいしてお兄ちゃんの車が来た。
「ありがとう、お兄ちゃん。」
私はなんの気兼ねなしにお兄ちゃんの車に乗り込んだ。
誰かに見られてたとも知らずに―――‥
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