なな恋


普段の俺らしくない台詞に恥ずかしくなって
更に強く腕の中の可愛い女を抱き締める。

顔もきっと赤いだろう。
絶対見られたくない。


俺も彼女とキモチは一緒だった。
大切すぎて失いたくないのは俺も一緒で。


でも不器用なこの口は

不安を彼女に伝えるのも

不安を取り除く言葉をかけるのも

とても難しかった。

抱き締めることで
その中の一欠片でも伝わればいい。






彼の腕のなかの彼女の頬に
2筋の道ができたのは

彼女だけの秘密。



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