blood heaven
楽園
闇・・・。
とても深い・・・闇。
そうだ。僕は、死んで死後の世界に来たんだ。
でもここは、天国というには程遠く、地獄にしては何も存在しない、殺風景すぎる空間だった。
(あれ、僕、今どうやって立っているのだろう?)
「何もない空間」つまり、地面もない。
浮いているにしてはあまりにも安定しているし、何より僕自身、目に見えない曖昧な何かを踏んでいる感触があった。
「気持ちワル・・・。」
慣れない足取りによろめきながら、僕は少しずつ、ゆっくりと歩き始めた。
そのうちに、無意識に足が速まっていき、だんだん何かに吸い込まれるかのように、ひたすら歩き続けた。
しばらく歩き続けたその先に、何もないはずの暗闇の中で、一筋の光が差し込んでいる場所を見つけた。
光は徐々に面積を広げていき、ついには僕を包みこむほど、広く、眩しく輝いた。
目が闇に慣れてきていたせいか、その光はいつもの倍近く眩しくて、思わず瞼を閉じてしまった。・・・その直後。
再び開けた目に映った景色は、先ほどまでの闇とは一転、草木の生い茂った美しい場所。
まさに、「楽園」
そして、光源の真下には、風をまとって枝を揺らす大樹が、葉と葉をこすり合わせて心地よい音を出している。
今にも小鳥のさえずりが聞こえてきそうなくらい、ここは平和で、生きていた時の感覚とまるで同じ。
とても深い・・・闇。
そうだ。僕は、死んで死後の世界に来たんだ。
でもここは、天国というには程遠く、地獄にしては何も存在しない、殺風景すぎる空間だった。
(あれ、僕、今どうやって立っているのだろう?)
「何もない空間」つまり、地面もない。
浮いているにしてはあまりにも安定しているし、何より僕自身、目に見えない曖昧な何かを踏んでいる感触があった。
「気持ちワル・・・。」
慣れない足取りによろめきながら、僕は少しずつ、ゆっくりと歩き始めた。
そのうちに、無意識に足が速まっていき、だんだん何かに吸い込まれるかのように、ひたすら歩き続けた。
しばらく歩き続けたその先に、何もないはずの暗闇の中で、一筋の光が差し込んでいる場所を見つけた。
光は徐々に面積を広げていき、ついには僕を包みこむほど、広く、眩しく輝いた。
目が闇に慣れてきていたせいか、その光はいつもの倍近く眩しくて、思わず瞼を閉じてしまった。・・・その直後。
再び開けた目に映った景色は、先ほどまでの闇とは一転、草木の生い茂った美しい場所。
まさに、「楽園」
そして、光源の真下には、風をまとって枝を揺らす大樹が、葉と葉をこすり合わせて心地よい音を出している。
今にも小鳥のさえずりが聞こえてきそうなくらい、ここは平和で、生きていた時の感覚とまるで同じ。