チョコレートシェイク
「でもま、仲直りできてよかったよ〜」
ふいに奈津美が言った。

「仲直りって…別に喧嘩する仲ぢゃないし…」

数日前、櫂くんからの電話をブチ切りしてその後も電話に出なかった。

“電話にでんわー(T_T)嫌いなモンある?"

と1通mailがきていた。

寒いギャグ言ってるし…

はぁ…何だかなァ…

バースデーイベントまでもう日がなかった。
元々行く予定だったから、休みをとってあった。
せっかく連休とったのに…

〜♪♪♪〜♪♪♪〜
“着信 椎葉 櫂”

ーッツ?!

間もなく留守電に切り変わるであろうところで出た。

「もしもし…?」

「あーやっと出た〜」
後ろがガヤガヤしている。まだ仕事中なのに…

「仕事中でしょ?電話なんかしてたらダメじゃん。店長なのに。」
私は冷たく言った。

「だってお前電話出ないし、mailも無視するからさぁ…」
櫂くんは拗ねた声で言った。

「だってムカついたんだもん。」
私は冷たくし続ける。

「明後日…来るよな?」
その声がすごく淋しそうで…

「うん…」
思わずそう言ってしまった。

「よしっ!じゃぁ待ってるからな♪また電話する。」
さっきまでの声のトーンが嘘みたいに、元気な声だった。

私ダメじゃん…
櫂くんに会いたいや…









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