チョコレートシェイク
シャンパンを3杯くらい飲んだところで、私は軽く酔っ払っていた。

「沙里…ペース早くない?」

元々お酒は強く無いけど、今日はどんだけでも飲める気がした。

「ダイジョーブだってぇ〜まだまだ余裕♪」

奈津美にピースして見せた。
「おかわり〜♪」
空になったシャンパングラスを高く上げた。

「お前飲み過ぎ。」

ふいに腕を掴まれ、後ろで声がした。

「!?」

腕を掴んでいたのは櫂くんだった。

「そんくらいにしとけ。」

私は手を振り払った。

「おめでとうございます。何かホストみたいですね〜」

奈津美が言った。

「今日はね。それよりお前ら目立ってんなぁ〜さすが♪」

ヘラヘラしている櫂くんに腹が立った。
わざわざ静岡から来て、浴衣着て、のこのここんなトコ来て…

バカだ私。

俯いたまま何も言えなかった。

「櫂くん♪」

人集りの中から女の子が1人出て来た。

「何してんの〜?早く飲もうよ〜♪」

女の子は櫂くんの腕を掴んで中央に連れて行こうとした。






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