王子様と甘い生活
「娘を1人で留守番させて、家事も全部一人でできて早く大人になっちゃったでしょ?」
「それは、お母さんが仕事でいなかったし…私がやらなきゃダメな状況だったから…」
そう言うと、お母さんは私の手をぎゅっと握って言った。
「だからよ!結婚したら、仕事も今より少なくなって時間も作れるし、芽依と今日みたいにランチに行ったり、買い物にも行けるじゃない!だから…」
そういって、私を見つめる。
お母さんはいつもそうだ。勝手に決めて、私を言いくるめる。でもそれは、いつも私を思ってのこと。
こんな人でも、私の大好きなお母さんだ。
それに、お母さんには誰よりも幸せになってもらいたい。
「和人さんのこと、好き?」
そう聞くと、お母さんは嬉しそうに微笑んだ。
「うん…好きよ。」
その言葉に、私は決心が付いた。
紹介したい人がいるの
【end】