王子様と甘い生活
『お兄ちゃんに任せなさい!』
そっか…
私、お兄ちゃんができるんだ。
お兄ちゃん…
いやいや、急には呼べないし、なんか恥ずかしい!!
他人との同居だけど、せっかく暮らすなら、仲良くなりたい…よね。
「芽依ちゃん、どうしたの?」
「ひゃあ!」
急に耳元で声がして、びっくりして膝がかくんと折れた。
「うわっ!大丈夫!?」
気付くと、私は未来くんに腕を引っ張られた状態になっていた。
「芽依ちゃん、驚かせてごめんね。」
「もう大丈夫だよ。」
未来くんは驚かせたお詫びと言って、一緒に私の荷物を運んでくれた。
「こうやって手伝ってくれてるんだから、もう気にしないでね。」
そう言うと、未来くんはにこっと微笑んだ。
「芽依ちゃんは優しいね!俺お姉ちゃんって憧れてたから嬉しい!」