王子様と甘い生活

◇◆◇◆◇◆

「芽依ちゃん、今日の夕飯ってなぁに?」

「ハンバーグにしようと思うんだけど、どう?」

「すっげぇ好き!」



未来くんはにっこりと微笑んだ。
お母さんがお料理教室で鍛えるまでの間、食事は私が作ることになった。


冷蔵庫はもともと空っぽ。お母さんと和人さんも買い物に出かけたけど、夕飯の材料だけでも買いに行くことにした。

未来くんは、スーパーの場所を教えてあげると言って、ついてきてくれることになった。



「挽き肉と、玉ねぎと~」

「芽依ちゃん、ハンバーグの上にチーズのせて?」



そう言って、未来くんがとろけるチーズをカゴに入れた。
未来くんはチーズが好きらしい。


未来くんってカワイイな。こんなカワイイ弟ならもっと早く欲しかったかも…なんて思っていたのに。



「ねぇねぇ、なんか俺ら新婚みたいじゃない?芽依ちゃん、結婚しよっか!」



なんて、笑顔で言う未来くん。
年下だと思って甘く見ちゃだめかも。


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