王子様と甘い生活

「というわけで、再来週にプール掃除があるので、各クラス体育委員以外に2名選出しておいてください。」

「プール掃除かぁ。めんどくさいな」

「そうだね」



なんて言いながら、悠真と一緒にいられるから実は楽しみだったりする。


どんな面倒なことでも、好きな人がその場にいるだけで、楽しくなるから不思議だ。


委員会が終わって、荷物を持って立ち上がる。



「そういや、芽依んち引っ越したんだって?」

「あっ、うん。」



悠真とは中学生からの仲だから、家も近い。だから、真子と同様引っ越ししたことを知ってるに決まってるよね。



「まったくよー中学からの友達だろ?言ってくれれば手伝ったのに!」



悠真の言葉に、胸がズキリとした。


『友達』
わかってはいる。悠真が私に対して友達以上の感情を持っていないことなんてわかってる。



「ありがとう、でも大丈夫だったから。」



悠真と付き合いたいってわけじゃない。
ただ安心する。好きでいたい。

でも、友達って言われて傷つく私は、やっぱりどこかで、悠真と結ばれたいって想ってるんだろうか。


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