王子様と甘い生活

「ここは、これを代入するんだよ。わかる?」

「あっ、そっかわかった!」



坂井くんの教え方は本当に上手でびっくりした。
この問題、何度やっても解けなかったのに…

それに、未来くんはスパルタって言っていたけど、すごく優しい。
それを言うと、坂井くんは笑いながら言った。



「未来は、何度言っても同じミスをするんだよ。」



なるほど…
じゃあ私も気をつけなくちゃ。



「じゃあ、次ね。」

「えっ、でももうこんな遅い時間なのに良いの?」



あっと言う間にもう11時を回っていた。それに坂井くんは生徒会の仕事があるだろうし、何より早起きが苦手。
大丈夫かな?



「テスト前だから、生徒会の定例会は休みだから大丈夫。それにこれノルマの付箋なんじゃないの?」


坂井くんが2ページ先にあるピンクの付箋を指差す。
このノルマ通りやらないと、範囲が終わらない。





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