王子様と甘い生活

ノックをして部屋に入ると、まだ規則正しい寝息が聞こえた。

相変わらずキレイな部屋だなぁ。天井に届きそうな程高い本棚にはギッシリ難しそうな本が入っている。


静かにベッドをのぞくと、坂井くんが横向きで寝ていた。


うわっ…キレイな寝顔。
まつげが長くて、鼻筋が通ってる。
寝てる姿はかわいいかも。こうやってみると未来くんとも似てるし。


そんなふうにジーと見つめていると、いきなり坂井くんの目が開いた。



「ん…吉沢さん?」



無防備にトロンとした目がかわいくて、自然と笑みがこぼれた。



「おはよう、坂井くん。朝だよ」



すると坂井くんはむくっと起き上がると、目をこすった。
うはっ…すごいカワイイ!



「何時?」

「6時半だよ、今日は遅刻しなくてすむね」



そう言うと、坂井くんがそうだねと言って、くすっと笑った。
今日も1日、勉強がんばらなくちゃ!




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