王子様と甘い生活
「すっ、すごいね。1位だったんだ。」
「まぁね、で?お礼は何してくれるの?」
33番も順位があがったならお礼されても良いねと坂井くんが笑った。
「これ、お礼です!」
そう言って、坂井くんに包みを差し出した。
坂井くんは不思議そうに包みを見つめる。
「何これ?」
「ハーツのプレミアムプリン。」
「はっ?」
ハーツとはこの辺りで有名なケーキ屋さんで、そこのプレミアムプリンをお礼に買った。
1つ600円もするんだから!
「プリン嫌い?」
「いや、普通。」
「じゃあ、大好きになるよ!」
値段が値段だから、私だってめったに食べない。
だけど1度食べたらやみつきになること間違いない。
すると坂井くんがくすっと笑った。
えっ…ー?
「お礼にしては、安すぎない?」
「へっ?」
「俺、プリンよりもこっちが良いな。」
そういわれた瞬間、坂井くんの手が後頭部に触れ、強く引き寄せられた。