王子様と甘い生活
「えっ…んっ…」
いきなり唇が重なり思わず声が漏れた。
なっ、なんで…
なんで私、坂井くんとキスしてるの!?
「っ…やっ!」
ぐっと坂井くんの体を押して離そうとするけれど、びくともしない。
そればかりか、押し返されて私の体はベッドに倒された。
唇はまだ重なったままで、何度も角度を変えて重ねられるから、頭がクラクラする。
どのくらい時間がたったのかわからない。
しばらくして唇がゆっくり離れた。
坂井くんが至近距離で私にほほえみかける。
「お礼はこれでいいよ」
「なっ、なんで…」
わけがわからなかった。何で、坂井くんが私にキスをするのか…
全くわからない。
「あんまり無防備だと、またするよ?」
そう言って、坂井くんは私の頬を撫でた。
あぁ…
ベッドに座ったのがいけなかったの?
何がなんだかわからなくて、頭がぼぅっとした。
期末テスト
【END】