王子様と甘い生活
「芽依~…いい加減許してよ。」
「許さない。」
「もー…」
もー…はこっちのセリフだ。
突然のお母さんの再婚相手との面会。
来週からはクラスメートとを含む4人の男の人との同居。
ありえない。
「昔、兄弟がほしいって言ってたじゃない。」
「それいつの話!?だいたい同い年の兄弟ってなに?」
しかも、その相手がよりによって、なんで坂井くんなの。
クラスメートが兄弟なんて信じらんない!
「だって、芽依が心配なんだもん…」
「心配?」
私は不機嫌さMAXでお母さんをにらみつけた。
今日買ってもらった、花柄のワンピースさえも腹立たしい。
「小さいころから、家に1人で寂しかったでしょ?」
「もう慣れた。この先他人と同居するほうがつらい。」
「お母さんいつもそれが心配だったの。」
「えっ?」
いつも楽天的なお母さん。口癖はなんとかなるだし、私のことだって気にしてるとは思わなかった。