王子様と甘い生活
「芽依ちゃん、家のこと頼んだよ!お土産いっぱい買ってくるからね!」
「う、うん。期待してるね。」
「遥くん、彼方くん、未来くん、芽依のことよろしくね!」
「だいじょーぶ、寂しくないように、毎日添い寝するつもりだから。」
「みっ、未来くん!?」
あっという間の月曜日。
今日からお母さんと和人さんは2週間のヨーロッパ旅行に行く。新婚旅行だし、楽しんでもらいたいけど…私は不安で仕方がない。
「じゃあ、行ってきまーす!」
2人は嬉しそうに、キャリーケースを引いて出掛けていった。
2人を見送ったあと、ご飯を食べる。2人がいない食卓は少し静かだった。
遥くんが時計を見て立ち上がる。
「それじゃあ、俺も行くね。」
そう言って、遥くんは車に乗って大学に行った。
残された、私たちも学校に行かなくちゃ。
「はい、お弁当」
そう言って、坂井くんと未来くんにお弁当を渡す。
あれから結局、私は3人分のお弁当を作ることになった。まぁ、1人分も3人分も大して変わらないから良いんだけどね。
「ねぇねぇ、今日もからあげ入ってる?」
「うん、入ってるよ!」
「やった!」
そう言って、未来くんが嬉しそうに笑う。