キルティガーデン駅

深夜のホームに


外国の子供がひとり(アリファと名乗っていたが)


私のことを知っている(のだろう)



アリファは、私が不信感を抱いているのを知ってか知らずか、話を続けます



「金賞は、さくらの恋人の植屋 正喜って人」



「………」


「さくらは、頑張って四季の瞬間瞬間を1枚の絵に込めて描いたのに、正喜にそれを真似された」


「………」



そう
私は、自分のさくらと言う名前にちなんで、今度の展覧会には四季を感じさせる絵画を描きたいと、恋人である正喜くんに相談していた


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