先生~あなたに届くまで~

「お前ちゃんと聞いてる?」

先生は呆れた様に笑いながら

「あっ!!そういえば三人もいるし
 お前ら仕事手伝って帰らない?」

と続けた。


「え~!!
 何かお礼はあるのぉ?♪」

と春菜が面倒くさそうに言うと

「お礼?
 んぅ...上手い紅茶淹れてやる!!」

と先生は適当に返事をした。


「紅茶だけ~!?」

春菜はとても不服そう。

すると早絵が

「先生。
 私は塾があるのでこれで失礼します。
 春菜も今日バイトでしょ?」

と声をかけた。

早絵の言葉を聞いた春菜は

「あーーー!!
 そうだった!!
 って遅刻するかも!!
 先生ごめんね!!

 二人とも私先に帰るー!!」

と言って走り去ってしまった。


「あいつ騒がしいなぁ!!」

先生は笑いながら
春菜が走り去った扉の方を見た。


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