先生~あなたに届くまで~
わざとこんな態度をとってるんだ。
私が早く諦める様に。
私がこれ以上先生に近づかない様に。
「先生?
これが答えですか?」
私の言葉に今度はこちらも向かずに
「答え?
浅川がどういう風に理解しても
構わないよ。
俺にとって
お前達はみんな大事な生徒だ。
その思いは
いつだって変わってないよ。」
パソコンに向かって微笑んだ。
先生が
私の事を生徒である事に
変わりないと何度言っても...
例え迷惑になったとしても...
私はもう良い生徒になる気はなかった。
「わかりました。
でも私も何度だって言います。
先生が好きです。
先生の...。
先生の...
大事な生徒になれなくていい。
特別な生徒でいたいです。
失礼します。」
私はこちらを見ない先生を
真っ直ぐ見据えてそう伝えた。
ここでは泣かない。
泣いたら負けな気がした。