先生~あなたに届くまで~

1ヶ月前のこの日から私は考える事をやめた。

だって考えても一緒なのだ。
私がどれだけ必死になったって
一瞬で全て壊される...。

「雪音?
クリスマスどこに行こうか?」

優輝を見てそんな事を考えていた私に
優輝は不思議そうに笑ながら尋ねた。


「イルミネーションが見たいな。」


私も微笑んで答えた。

「イルミネーションかぁ。
考えとくよ‼
ってか遅刻しそうだね。行こうか。」

そう言って歩き出す優輝の背中を見つめて
私も歩き出した。


青い車は見えなくなっていた。


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先生。

あなたはいつも心を乱すだけ乱して
逃げて行く最低な人ですね。

そんな先生を忘れられずに
人を傷付ける私はもっと最低ですね。


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