先生~あなたに届くまで~

涙を流しながら
目を覚ます苦しさを私も知っている。


それが夢なのか現実なのか
自分でもわからなくて

ただ早く救い出してほしいと願う。


そして目が覚めても
虚しさと切なさだけが胸に残る。



“雪音さえいなければ”



お父さんの言葉が耳に残る。

お母さんの泣き顔が目に残る。



先生も同じ気持ちだろうか。

それとももっと大きな悲しみに
押し潰されているのだろうか。


そう思うと涙は止まらなかった。


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