先生~あなたに届くまで~
もう一度クラス割を見る。
クラス割には
浅川雪音(あさかわ ゆきね)
小林春菜(こばやし はるな)
新藤早絵(しんどう さえ)
3人の名前がある。
やっぱり顔がにやける。
2人は私にとって大切すぎる友人だ。
2人とは入学式の日に出会った。
初めに声をかけてくれたのは春菜。
人見知りがある私にとって
あの屈託のない笑顔は安心感を覚えた。
マシンガンのように話し続ける春菜に
自然に笑いが出て話しが出来たのを
今でも覚えている。
早絵は後ろの席で
ずっと外を見て座っていた。
綺麗な人だなというのが第一印象。
でもかなり話しかけづらい雰囲気を
放っていた。
まぁそんなものにも動じない春菜が
無謀にも早絵に声をかけたのは
言うまでもない。
今のように話しを流されながらも
何となく会話が成り立っていて
奇妙だと感じた。
早絵は私の方を見てふっと笑った。
私もにこっと笑い返した。