先生~あなたに届くまで~

テスト返却


“あぁドキドキする”

落ち着かない。

こんなにテストの点数を気にしたのは
初めてかもしれない。

現国100点
古文100点
数学97点
現社100点
生物98点
化学96点
英語100点
OC100点

8教科返ってきて合計点は

791点。

残すは皮肉なことに日本史のみ。

そして次の授業で日本史のテストが
返却される。

「あーダメだ!!緊張する!!」

私が心の声を我慢しきれなくなって
嘆くから2人が笑いだす。

「何でしかめっ面してるのかと思ったら
 緊張してたのぉ?♪」

「まぁ仕方ないわね。
 大胆な約束取り付けてるわけだし。
 雪音がそんな積極的だったとはね。」

2人は“ねぇ”とばかりに
顔を見合わせている。

「改めて言われると
 ものすっごい照れるんですけど。」


2人には先生を好きになった事を話した時に
先生との約束についても話しをした。

2人はその時も
「雪音がねぇ!!」と驚いていた。

まぁ自分でもびっくりしてる位だから
2人が驚くのも無理はない。


「最後に返ってくるテストが日本史って
 いうのも何だか出来すぎね。」

早絵が感心したように言うから

「ほんとそうだよね!!」

と私は喰い気味に返事をした。

「んで日本史が
 何点だったら条件クリアなの?」

春菜が興味津津って顔で私を見る。

「えっとね、99点か100点...。」

私はため息まじりに答えた。

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