【短】「好きだよ」~伝えないと決めた想い~
病室に入ると、すやすや眠るママ。
命に別状はなかったらしい。
ママの顔を見ると、安心したのか体から一気に力が抜け。
今度はあたしの方が気を失ったらしい。
目を覚ましたときには、カーテン越しだけどママの隣のベッドの中にいた。
体を起こそうとしたとき、ママと先生の声が聞こえてきた。
「先生、私は娘と2人でやっていけるでしょうか…。
あの人のいない世の中なんて考えられなくて。」
ママ、そんなこと考えてたんだ…。
「僕は、彼女が持っている力を信じていますよ」
え?