【短】「好きだよ」~伝えないと決めた想い~
昼休み、急にケータイが鳴った。
知らない番号。
「大変!お母さんが病院に運ばれたの!」
電話の相手はマンションの大家さん。
あたしの家からごとんと大きな音がしたから見に行ってみると、台所で倒れているお母さんを見つけたらしい。
手には包丁。
手首には大きな傷と真っ赤な血。
その電話を受けたとき、あたしの体から体温が引いていくのがわかった。
早退することを告げに職員室へ。
あわててドアを開けようとすると、たまたま出てきた先生とぶつかった。