同族嫌悪なB型クン★
…あのガキは、
あたしの弟の颯(はやて)。
颯はあたしの1コ下の中3。
性格は最悪なくせして、顔がまぁ癪なことにかっこいい。
だから小さい頃からよくモテる。そして今も。
アレのどこがいいんだろ…?
不思議に思いながら、ふと時計を見ると、
AM7:00
ーーーーーーウソ。
「遅刻じゃん!」
うそー!
なんで誰も起こして……ってあたし起こされたんだった…。
はぁ……。
わざわざ起こしてくれるのは有り難いし、いい弟だなぁー…って思うんだけど…。
起こし方って考えられないのかな?
AM7:10
ーーーってそんな事考えてる暇ないっ!
ってか今日入学式じゃん!!
あたしは急いで洗面をすませ、用意してあったご飯を無理矢理おしこんで、今日から3年間お世話になる赤色のチェックのスカート、シャツ、ベスト、そしてブレザーに腕を通した。
…うん。大丈夫。
肩甲骨の下ぐらいまである、栗色の毛先が少しカールしている髪の毛を綺麗に整える。
そして、鏡の前で思いっ切りニッと笑う。
自分なりの気合いの入れ方だ。
ーーよし、行こっ!
スクバを持ち、
「行ってきます!」
家を出る。