デイズ~Dear my mind~
うちが年長になってしばらくして、海以も保育園にかようことになった。
うちの保育園は定員オーバーっていうのか、なんなのか。
とりあえずもう子どもを預かることができなかったようで、海以はうちとは別の保育園になった。
そして、母さんは仕事に復帰。
この頃だったと思う。
あの人と、うちが初めて会ったのは。
「母さん、この人だれ?」
突然だった。
ある日の、空がオレンジ色に染まってきた頃。
いつものように母さんが保育園にうちを迎えに来た。
はじめっから、ちょっとおかしいなと思ってた。
だって、腕に海以を抱いていたから。
いつもはうちを迎えに来た後に、海以の迎えにいくのに。
保育園を出ると、そこには知らない黒い車が1台。
その横に、知らないおじさんが立っていた。
よく覚えてないから、もしかしたらお兄さんだったのかもしれないけど。
母さん、この人だれ?
うちのその問いに、母さんがなんて答えたのかは覚えてない。
でもうちは、何も疑わなかった。
その頃はなにも知らなすぎた。
・・・・・・母さんは、不倫をしていた。