【短編】ずっと大好き…ドキドキB.D…
「…あんま凝ってないけど(笑)」
「凝ってないだけで疲れてるもん…
だって、
お客さんの持ってきた重い小銭運ばなくちゃならないし
電話でグチグチクレームつけられるし
毎日毎日伝票とか紙幣ばっか数えて手もあれるし…」
ぶつぶつと口を尖らせながら言うみのりに浅井が苦笑いを浮かべる。
そして
みのりの手をとった。
「ほんとだ(笑)
あれ…?
指輪は…?」
いつも左手に光っている指輪が今日は見当たらなかった。
数ヶ月前に浅井がプレゼントした指輪が…
「あ、仕事中してると結構傷になっちゃうから外してたんだ。
待ってて、今してくる…
…浅井さん?何?」
ベットから降りようとしたみのりの腕を
浅井が掴んでいて…
みのりが首を傾げる。
「いいよ、後で…
その代わり…」
掴んだ腕を浅井が引き寄せてみのりをベットに押し倒す。
「仕事の邪魔にならない場所に印つけとくから…」
急に男の顔を見せる浅井にみのりが少し戸惑って…
見つめてくる視線から逃れるように顔を背けた。
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