【短編】ずっと大好き…ドキドキB.D…


「何逃げてんの?(笑)」


みのりの行動に浅井がふっと笑みをこぼして…


みのりの制服のボタンを外し始める。


「…浅井さんっ

今日はダメ…」


「ん~?

なんで?」


聞く耳を持たない浅井の手をみのりが止める。


「だって、今日はっ…ぁ…んん」


突然塞がれた唇にみのりが声をもらす。


キスの間も

浅井の手は器用にボタンを外していて…


それに気付いたみのりが浅井の腕の中で暴れだす。


「本当にダメなのっ」


みのりの言葉を聞いて…

浅井が顔を歪めた。


「…なんで?」


ふてくされたような表情を浮かべる浅井に見つめられて…


みのりが少し言いづらそうに口を開く。


「…今日、いっぱい硬貨持ってきた人がいてね?

で、重かったし汗かいたから…


汗くさかったらやだし…


だから今日はダメ…」


みのりの言葉に浅井が思わずふきだした。


そしてまだ緩んだままの口で話す。


「そんなん全然気になんねぇよ(笑)」


「でもっ…ダメ!

あたしがやなの…っ」


少し潤ませた瞳でうつむくみのりが可愛くて…

浅井が小さくため息をつく。




「…じゃあみのりの誕生日まで我慢するよ。

それでいい?」


浅井の言葉に

みのりが安心したような笑顔で頷いた。




.









< 6 / 21 >

この作品をシェア

pagetop