【短編】ずっと大好き…ドキドキB.D…
4月17日
21時30分
浅井はみのりの会社の飲み会が行われている居酒屋の駐車場にいた。
歓迎会が行われてる居酒屋は
想像よりもこじんまりしている。
個人経営を思わせる店構えに
銀行の取引先だとみのりが言っていたのを思い出した。
待ち始めて30分、まだみのりの姿はない。
21時には終わるって言ってたんだけどな…
まぁ、飲み会が時間通り終わることなんてほとんどねぇけど…
事情は分かってるものの
浅井を静かな苛立ちが襲う。
ケータイに手を伸ばして…
電話をかけようとした手を止める。
付き合いもあるしなぁ…
これから働いてくのに
オレがいちいち文句言ってたら
みのりもやりにくいだろうし…
浅井が難しい表情を浮かべて考えていた時…
急に外が騒がしくなった。
男の大きな声に浅井が視線を移す。
そこにはスーツ姿の数人の男の姿があって…
何やら騒いでいるようだった。
みのりじゃない事にため息をついて眺めていると
その男達の後に続いて3人の女が出てきて…
周りをキョロキョロト見回して
浅井を指差した。
駆け寄ってくる女に少し戸惑いながら見ていると
車まで来た女が軽く笑顔を作って会釈した。
その様子を見て
浅井が窓を半分開ける。
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