イジられ兎と腹ペコ狼
腹ペコ狼の群れ
…は?
今何て言った、コイツ?
小さな公園の小さなベンチに腰掛けて、小さな少女は思案する。
「いや、そんな『は?』って顔すんなし。」
アンタのせいでしょーが。心の中で、目の前の少年に毒を吐く。
少女の名前は天宮 未来。あだ名はうさぎ。未来本人は、気に入っていない。
「な?いいだろ?このとおり!!」
少年が両手を合わせ、頭を下げる。
この少年は工藤 隼人。未来の幼なじみだが、最近は連絡が途絶えていた。
そんな隼人が、先程突然、未来に電話をかけてきた。『いつもの公園で待ってる』
と言われたから来てみたら…。
「あのさ…自分の言ってること分かってる?」
「…分かってなかったらこんなこと言わねぇよ。」
隼人が未来に言ったのは…。
『俺の通ってる男子校に来い。』