愛恋あいれん〜恋の練習してもいいですか?〜<短編集>
「 心配しないでね。
私がお兄ちゃんを好きなことで
迷惑かけるつもりないからさ。
お兄ちゃんは
彼女と楽しんで青春してください。 」
琴美は言い捨てるようにして、
自分の部屋に戻っていった。
「 琴美が好きなのはオレなんだ!
オレの片想いじゃないじゃん!! 」
思わずガッツポーズをしていた。
あのキスシーンの誤解をとかなくてはいけない。
オレのこと好きだったクラスの女子が
転校するから
「 健哉くんの思い出をひとつください。 」
なんて言われちゃって
思わず
「 何が欲しいの? 」
泣きそうな顔して
「 キスをしてほしい。 」
オレのキスでいいんならと軽い気持ちでしたんだ。
それを琴美に見られてたなんて!!
せっかくの両想い。
逃しちゃいけないじゃん。