愛恋あいれん〜恋の練習してもいいですか?〜<短編集>
「 でもさぁ、
なんでかな?
私って
いつも上手くいかないのかなぁ…
このままじゃ
結婚できなくなるよぉ
私、
絶対に!
24歳で結婚したいのに…
あと4年しかないんだよ。
マジに焦るよ。 」
「 まだ4年もあるじゃんか!
24歳になって
誰ももらってくれなかったらさ
オレがもらってやるからさ。
心配するなって。 」
「 はぁ?
楽人…
それって? 」
お互いに
それ以上の言葉が出てこないでいた
そんな二人の空気を
調音のケイタイが
静かすぎた部屋に響き始めた。
「 リカ…
どうしたの?
…
うん!
…
私に会いたいって!
…
マジ?
…
いいに決まってるよ。
…
一時間後にね
…
わかった。 」
ニカニカしている調音の顔をみて
会いたい!と言ってるのは、
また男なんだとわかった。
今度の男もハズレであってほしい。
そう願って調音の背中を見送った。
調音…
オレなんて20年
お前に片想いなんだよ。
そろそろ気がついてくれよ。
オレのガマンも
限界になってきてんだよ。
調音を
いつか壊してしまいそうで…
こわいんだよ。
調音…。
end