ｵﾚﾝｼﾞ*ﾛｰﾄﾞ




彼女が居ない学校への道のりは足取りが重く、このまま病院に行ってしまいたいぐらいだった


思えば一年前まではこれが当たり前の事で、行きたくないと思いながら1時間かけて学校に行っていた


でも彼女と出会い、付き合い初めてからは学校に行くのも楽しくて苦だと思った事はない


まさか自分が誰かと恋愛して、こんな風に変わる日が来るなんて思ってもみなかった


彼女は俺にとって誰よりも大切な存在で、側に居れないだけでこんなに不安になるなんて


最近まで進路の事で悩んでいた自分が馬鹿らしく思えた

だって彼女と離れてダメになるのは俺なのに


なんで俺は彼女と離れる選択を選ぼうとしたのだろうか


自分でも驚く程、俺は彼女の事が大切だった


学校に着くといつもと変わらない1日が始まった

ざわざわとしている生徒の中に彼女は居ない


たったそれだけなのに俺には風景が全く違うものに見えた



朝のホームルームで担任がクラスのみんなに彼女の事を説明していた


昨日彼女が説明してくれた通り、１週間検査入院するという事


みんなは心配していたけど、担任は上手く心配させないような言い方をしていた


俺は1日中上の空で、早く学校が終わらないかとそればかりを考えていた





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