オレンジ*ロード
それから数日が経ち、彼女の検査入院も後2日になっていた
いつものように学校帰りに彼女の病室に行くと、彼女はベッドに横になっていた
いつも俺が来るこの時間はベッドから起き上がり、ドアを開けるとニコリと笑ってくれたのに
検査で疲れて寝てしまったのだろうか?
俺はそっと病室に入り、彼女に近付いた
上から顔を覗き込むと彼女は寝ていなかった
『どうしたの?どこか具合悪くなっちゃった?』
俺の声に彼女は顔を上げ、それと同時に体を起こした
『大丈夫。少し体がだるいだけ』
俺はまた風邪が悪化してしまったと思い、彼女の額に手を当てた
『熱は……ないみたいだね。だるいなら横になってていいから』
俺は彼女の肩に触れ、体をベッドに倒した
『ありがとう……』
彼女の声が弱々しくて、本当に体調が悪そうだ
『本当に大丈夫?俺今日帰ろうか?』
--すると、彼女は慌てて俺の腕を掴みながら言った
『平気だからここに居て』
いつもとは違う彼女の雰囲気に気付き、俺は掴まれた手を両手で握り直した
『大丈夫だよ。ここに居るから』
慣れない病院での生活に検査続きの毎日
彼女の精神も不安定になってるのかもしれない