山桜【短編・完結】
「いや。俺らは友達」
普通に、あっさりと否定された。
答えが気になって、ドキドキしてしまった自分がバカみたい。
「そうそう。
付き合ってるわけないじゃん!」
自分でもびっくりするくらいの大声で、思いっきり否定する。
それが隆の答えだというのなら、あたしも好きになってはいけないんだ。
隆に恋をしたらダメ!
自分に言い聞かせる。
念を押すように…。
「…そうなんだ。
だけど結構似合ってるよ?
ふたり。
ねぇ?」
と、万理は隣の彼に同意を求めた。
「ああ。
違和感ないって」
ニヤニヤしながら、彼もそう答えた。
ふたりには、完全にからかわれてるから。
「そお?
ありがと」
と、軽いノリで、あしらった。
隆はちょっと不満そうな表情をしているけれど、
「じゃあね〜」
隆に右腕を絡ませ、左手をヒラヒラさせて、ふたりの横を通り過ぎる。
これ以上、あの場にいたら自分がどんどん惨めになっていく気がする。
似合ってると言われても、全然嬉しくない。
「なんか、怒ってる?」
隆は聞いてくるけど、
「べっつに!!」
拗ねた子供のように、素っ気なく答えた。
普通に、あっさりと否定された。
答えが気になって、ドキドキしてしまった自分がバカみたい。
「そうそう。
付き合ってるわけないじゃん!」
自分でもびっくりするくらいの大声で、思いっきり否定する。
それが隆の答えだというのなら、あたしも好きになってはいけないんだ。
隆に恋をしたらダメ!
自分に言い聞かせる。
念を押すように…。
「…そうなんだ。
だけど結構似合ってるよ?
ふたり。
ねぇ?」
と、万理は隣の彼に同意を求めた。
「ああ。
違和感ないって」
ニヤニヤしながら、彼もそう答えた。
ふたりには、完全にからかわれてるから。
「そお?
ありがと」
と、軽いノリで、あしらった。
隆はちょっと不満そうな表情をしているけれど、
「じゃあね〜」
隆に右腕を絡ませ、左手をヒラヒラさせて、ふたりの横を通り過ぎる。
これ以上、あの場にいたら自分がどんどん惨めになっていく気がする。
似合ってると言われても、全然嬉しくない。
「なんか、怒ってる?」
隆は聞いてくるけど、
「べっつに!!」
拗ねた子供のように、素っ気なく答えた。