おうさまげぇむ。
―暁夜side――――――

本屋に入ってしばらく歩くと、東野 圭吾の作品が並んでいた。

俺は一冊手にとり、読んで見る。

『椙村くん、サスペンスが好きなの?』

神流が訊いてきた。
別に好きな訳じゃない。少し興味を持っただけだ。しかし

「あぁ」

サスペンス自体は好きだ。だからYESと答えた。

すると神流が俺を見上げる。気付いていたが何も言わなかった。

…つーか、ヤバイ。神流って普通に可愛いっていうか綺麗だから、上目遣いされると理性もたねぇって。


…ん?
俺、いつから神流のことが好きみたいな…


―――――――――…あぁ、そうか。
なんかわかった。
神流の言動一つ一つが可愛いって思えるのは、俺がコイツを好きだからか。なるほどな。

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