smooch【BL/完結】
「いきなり何するんだよ?!」
「……突拍子も無い事はした覚えないよ」
この状況で、何もするなと言う方が
おかしいんじゃないだろうか。
……ついさっきまで受け入れていた癖に。
少しイラッときたので、
彼の肩に手をかけた。
「逃げる時は、
背中を向けちゃ駄目だろう?」
笑いながら言うと、
彼は若干引き気味に言った。
「何なの?せんせー熊かよ」
「もう何でもいいよ」
言いながら、首筋に唇を落とす。
そしてそのまま滑らせて
背骨をなぞる様に舌を這わせると
肩甲骨が動くのが解った。
「せんせー?」
「何だい?」
「……何しようとしてるんですか」
「ちょっと味見してるだけだよ」
「……っ、エロ教師っ!」
ばか、ばかと言うだけの彼に、
もう少し調子に乗ってもいいだろうか。
そう思ったけれど、
やっぱりこの辺でやめて……
「いい事教えてあげようか?」
耳元で低く言うと、
彼はまた何を期待しているのだろうか
目元を潤ませた大変可愛らしい顔で
「……なんですか?」
と、そう聞いてきた。