smooch【BL/完結】
「ねえって、また死んじゃうから!」
見つめていると、
視界に映るのは項ではなく喉になった。
これもいい眺めだ。
「ああ、ごめんね。
次ね、次……えーと、インド人を右に」
思い出せないので、
適当に、ゲーム誌の誤植ネタを言ってみる
元ネタ知らなくても、
流石に冗談だと解るだろう。
このゲームの設定には不自然すぎる。
「インド人……?」
真面目な顔で画面に向き直る彼。
え、まさか信じたのか?
「どこにいるの?」
キャラクターをうろうろと彷徨わせ、
本気でインド人を探している。
なんだ、この子。