smooch【BL/完結】
「……ごめんね、嘘だよ」
右往左往し続けるキャラクターが
流石に可哀そうになってきたので訂正する
「……嘘かよ……」
5分ほど信じていた彼は、
一気に脱力し、もたれ掛かってきた。
本当に、変なとこで素直な子だ。
お疲れ様。と、頭をぽふぽふすると、
子ども扱いするなと睨んでくる。
別に、頭を撫でるのは
子供に対してだけじゃないのに。
……家に泊まりこんでいるから
同じシャンプーを使っているはずなのに
彼からは少し違う匂いがする。
ばれない様にこっそり嗅いで、
そんな事を思った。