smooch【BL/完結】
「普段やらなそうだもんね」
言いながら、彼の頭を抱き込んだ。
恥ずかしがっているようだが、
安心するのか、抵抗は無い。
いまだ無言のままだけれど。
「俺もね、あれじゃないけど
初めてゾンビ系やった時は夢に見たよ」
すぐ慣れたけど。背中を撫でながら言う。
「慣れたらさ、ゾンビも銃さえあれば
怖くないよなとか、思うんだよ」
「……それはそれでなんか……」
ようやく返事が返ってきた。
「まあいいから、寝ちゃいなさい」
そのまま背中を撫で続けていると、
暫くして、静かな寝息が聞こえてきた。
……子供だな。
ちょっとほっとした。