菊の花
「これ・・・どうなんですかねー・・・」
将は苦笑いを浮かべるが、桔梗は鋭い目で清煉を睨み、清煉も桔梗を鋭い目で睨んでいる。
「ちょっとした挨拶ですわ」
沙羅は裏のありそうな笑みを浮かべて言う。
「・・・挨拶・・・」
将は、呆然とした表情で呟く。
「そう、挨拶にございます」
沙羅は将を諭すように繰り返す。
すると、将は真剣な目を沙羅に向ける。
「俺は女は斬らない」
「随分と見縊ってくれますね」
沙羅はそう言いながら定位置の座布団の上に正座する。
「まぁ、いいですよ。清煉、座りなさい」
清煉は桔梗を睨んだまま沙羅の隣に正座する。
「お二方もお座りになってください」
将と桔梗は言われた通りに座布団の上に座る。