菊の花
「では軽く自己紹介といたしましょう。先程言った通り、私は紗羅でございます。隣に居るのは付き人の清煉でございます」
清煉はペコリと頭をさげる。
「ではこちらも、俺は将と言います。隣は桔梗です」
将も紗羅と同じようなことを言い、紹介された桔梗は清煉と同じように頭をさげる。
「それにしても桔梗様はお強いのですね」
沙羅は優しく微笑む。
「そんなことありませんよ」
桔梗は愛想よく沙羅にふるまう。
「いいえ、謙遜なさらず、清煉はこの国で一番強いのですよ?」