菊の花

切ったところからは紅い血が勢いよく吹き出し、床を染めてゆく。

「清煉〔せいれん〕?」

その一言で忍者の如く華麗に女が姿を現した。

「はい、紗羅様」

清煉は私の前に跪く。

「この女、処分しておいて」

「かしこまりました」

そう行って清煉は軽々と女を抱えて姿を消した。


清煉は私に絶対、逆らわない。

私がどんなことをしても・・・


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