Dearest...
少し重たい気分になった私と可奈は、その重たい足取りで、3階にある2年生の教室へと向かう。
中に入ると…やっぱりいた!
紗友里がいた…。
「ねえ、舞ちゃん…私、あの子嫌いだよ。
入学してから今までに嫌がらせ何度も受けたし…」
「私だって嫌だよ…。
1年の時もクラス一緒だったけど、ウザいくらい付き纏ってくるし。
おまけに私のやることすべて真似したりするから、自分ってのがないのかって聞きたくなるよ」
カバンを置いて、2人で廊下で話していると…やかましい声が聞こえてきた。
この声の主はわかってる。
「おっす!舞!可奈ちゃん!」
「やっぱりあんたか!おはよ、亜季!」
外崎 亜季(とのさきあき)…同じ高校2年生の16歳。
亜季と私は入学した時からの仲良しで、いつでも一緒。
「可奈ちゃんもクラス一緒なんだね!」
「うん!よろしくね!」
「っていうか…何で教室じゃなくてここにいるの?」
たぶん亜季が見たら絶対キレると思うんだけど…。
だってあいつがいるって知ったらきっと…ダメだ。
想像もしたくない!