一方通行な恋心

　今週もいつものように、バスケの練習を見に霧島君の大学に行く。

　霧島君は誰よりも早く学校に来て、自主トレをして、それから部活の練習へと入るって話してた。

　誰よりも努力家で、誰よりも勉強家で。

　バスケットの選手として少しでも高みへと行けるように頑張ってる姿が、凄く格好良いって思う。

　私はカメラに霧島君のキラキラと輝く姿をおさめると、フッと微笑んだ。

　やっぱり格好良い！

　美雪ちゃんには、散々合コンをしようって誘われて、来週参加することになっちゃったけど。

　私にはこの時間が、凄く幸せだな。

　霧島君を見ているだけで私は幸福感で心が満たされるの。

　私は深呼吸をすると、カメラを鞄の中に入れると、体育館の中を走り回る霧島君を眺めた。

　きらりと輝く汗が、すごく似合う霧島君を今週も見られて、私は充実した一週間になった……と心強く思った。