一方通行な恋心
高校生のとき、一時は近くに霧島君を感じた

けど今は遠い

高校のころより、凄く遠い距離に霧島君が居る

それでも、やっぱり好きって気持ちはかわらない

ファンの女子たちと同じ場所に立っているだけで、幸せ

霧島君を見つめられるだけで、私は凄く満足で、気持ちが満たされる

霧島君、好きです

心の中で呟くと、私はまたカメラを構えた

シャッターを押した瞬間、ちらりと霧島君がこっちを見た

え?

私はカメラの画面に映る霧島君を確認にした

こっちを見た?

私が見に来ているって、わかったの?

それともたまたま?

カメラ目線で映っている霧島君を見てから、私はコートで練習を続けている霧島君に目をやった

そんなわけ、ないか

多くの人が、公開練習を見にきているのに

その中で私を認識できるはずなんてない

たまたま視線をあげたときに、きっと私がシャッターを押しただけなんだ

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