メッキ仕立てのプライド
今まで逃げてきた分は、

立ち止まって動かなかった分は、

後ろへ戻っていった分は

もう、取り返しのつかないことに

なってしまった。

メッキ仕立ての、嘘っぱちの

プライドを、太陽にかざして、

輝いているふりをしていた僕は

そのプライドが本当は、

ダンボールでできていたということを

初めて知った。

そして、もう太陽にかざすものが

なくなったという事実を

受け止めるしかなくなったんだ。

< 6 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop