歪みゲーム
私は、王子を見た。
しかし、アキラの手によって目隠しされてしまった。
「まあみ、リュウなんか見るな」
なぜか、アキラの声は真剣な声だった。
バンッ ババンッ バンッ
なにか音が聞こえた。
「アキラ、どうしたの?なんの音?」
「…見たいか?」
「うん」
アキラは、少ししてから手をどかしてくれた。
しかし、そこには信じられない光景があった。
「………」
ナイフが刺さってる歌い手さんに、さらに何発か撃たれた後があった。
おそらく、彪也さんだろう。
彪也さんが銃を持っている。
でも、でも…
ポニーさんと王子まで撃たれていた。
「……………なん、で」
私は、今出る精一杯の声で言った。
実際、そんなにショックは受けていなかったが、なぜ王子が撃たれたか考えていた。